言葉に詰まったら?視点を変えて言ってみよう!
今日のエクササイズ
大人になってからの英会話上達は非常に難しいものです。
というのは、ほとんどの人がまずは母国語である日本語で文章を構成させてから、一つ一つの単語をその順番通りに英語に直訳して喋ろうとするからです。
しかし日本語の表現と英語の表現が必ずしもいつも同じものとは限りません。
むしろ直訳では伝わりにくいことの方が多くあります。今日は頭で日本語が思い浮かんでいるんだけど、どういう言葉から始めたらいいかわからない。
直訳で本当に伝わってるの?と思っている方にぴったりの「視点を変えて文章を構成する」エクササイズをご紹介します。
まずはこちらの文章をご覧ください。
「今週は予定がいっぱいなの。」
あなたならこれをどう英語で言いますか?
ほとんどの人が”This week is full my schedule”(文法は大間違い)や、”This week, my schedule is full.” と答えるのではないでしょうか?これはなぜでしょう。
それは「今週」「予定」「いっぱい」という3つの日本語を頭で英語に直訳してそれを即座に日本語の順番通り並べようとするからです。
もちろん”My schedule is full this week”という言い方は間違ってはいませんし、十分伝わる英語です。
しかし、ネイティヴはこのような言い方をしません。
Contents
頭で構成した日本語の通りに表現しなければいけないという制限はない
では日本語で思いついた文章をよりネイティヴらしく表現するにはどんなスキルが必要なのか?それは「視点を変えて自分が伝えたいことを見てみる」ということです。
「今週予定がいっぱい」というのは一体どういう状態なのでしょうか?言い換えるとしたら?またはその状況・シーンを「絵」として頭の中で思い描いてそこに見えているものを説明するとしたら?
「予定がいっぱい」=つまりとっても忙しいということですよね。
では、”I’m very busy this week”と言えばいいだけの話なのです。
「予定がいっぱい」=「とても忙しい」=つまり自由時間が全くないということですね?では”I don’t have any free time at all this week”という表現も可能ではないでしょうか?
「予定がいっぱい」=つまりやることがいっぱいと捉えると、”I have a lot of things to do this week”と表現してもいいのではないでしょうか?
このように視点を変えて説明することで、 最終的には同じニュアンスのことが伝わればそれで結果オーライなのです。
頭で構成した日本語の通りに表現しなければいけないという制限はないのです。
さらに、よりネイティヴの相手に伝わりやすくするには、視点をいくつか変えて物事を見たときの文章を2つも3つも同時に並べて言うことで、伝えたいことがさらに明確に強調されるのです。
例えばこんな感じ。
- I’m so busy this week! I have a lot of things to do and I don’t even have any free time.
-
(今週すっごく忙しいの!やることいっぱいで自由時間もないのよ)
同じ事実を視点を変えて見たときに作った文章をこのように何個か並べてうまく繋ぐことでより相手に伝わる表現が可能になるのです。
ちなみにこの同じ事実を何個も別の表現で並べていくと言う方法はネイティヴが普段無意識に行なっている表現方法でもあります。
日本語はいかに短く簡潔に1つの文章に言いたいことを凝縮させるかが重要とされていますが、英語は同じことを何度も何度も別の角度から表現していくと言うのが重要視されます。
この文章構成の違いはある意味文化とも言えるでしょう。
それでは他にも視点を変えた文章を作っていきましょう。
「このレストランはかなりオススメだよ。」
あなたならこれをどう表現しますか?先ほども説明したように日本語を直訳してしまう言い方ですと、必ず”Recommend”(オススメ)と言う単語を使いたくなるのではないでしょうか?
“I recommend this restaurant.”と表現したあなた。まだまだ思考が日本語的です。
では視点を変えて「このレストランが僕のオススメなんだ」と言う事実が結果的に伝わればOKという表現をしていきましょう。
- このレストランが僕のオススメなんだ
-
I love this restaurant.
This restaurant is so popular.
Everyone loves this restaurant.
You should try this restaurant.
視点を変えて表現しているので、主語が毎回変わっているのにお気づきでしょうか?つまり誰の目線から見るのかというのが視点を変えた文章を作るコツです。
ではこれら視点を変えて作った文章をさっそく繋いでいきましょう。
“I love this restaurant. It’s so popular. You should try it!”
いかがですか?ただ単に”I recommend this restaurant”という文章を一つ言って終わり。というよりはこちらの方がさらに「オススメ度」が伝わりますよね。
言いかえエクササイズ
では以下の文章をそれぞれ視点を変えて言っていきましょう。
※答えは問題の後にあります。
❌直訳しがちな答え方:”This movie is not boring.”
2. 「先週、私の近所でフードフェスティバルが開催されたんだ。」
❌直訳しがちな答え方:”Last week, food festival was held in my neighborhood.”
3. 「カナエとは中学時代からの付き合いなんだ。」
❌直訳しがちな答え方:”Kanae is good relationship since middle school”
4. 「彼女のダンスはプロ並みだよ!」
❌直訳しがちな答え方:”Her dance is pro.”
5. 「このケーキは失敗作なの。」
❌直訳しがちな答え方:”This cake is mistake”
視点を変えた答えはこちら。
2.There was a food festival in my neighborhood last week. / I went to this food festival in my neighborhood last week.
3.I’ve known Kanae since we’re in the middle school. / Kanae and I are good friends since middle school.
4.She can dance like pro. / Her dance is amazing. / She can be a professional dancer.
5.I baked a terrible cake. / I can’t eat this cake./ This cake looks awful.
いかがでしたか?視点を変えて様々な角度から表現できたでしょうか?ぜひ次回ご自分の頭の中に日本語の文章を思いついた際は、直訳する前にどの視点から表現するかを考えてみてくださいね。