もう迷わない!AやTheはいつ付ける?
今日の文法
日本語と英語の大きな違いの一つが、名詞の前につける「a, an, the」などといった冠詞になります。
日本語にはこのような文法が存在しないので、冠詞が苦手という日本人は100人中100人といったところではないでしょうか。
実は冠詞にはつけるべき単語のカテゴリーとつけてはいけない単語のカテゴリーが明確に決まっています。
今日はそのルールをよりわかりやすく説明していきたいと思います。
パート②:aやanを『付けない・付けてはいけない』単語
パート③:theはいつ付けるのか?a/anとthe何が違うのか?theを必ず付けなければいけない単語とは
Contents
パート①:aやanを『付ける』単語とその法則
まず文法の基本をおさらいしていきましょう。
英語の文章を完成するには「名詞」「動詞」「形容詞」「副詞」やその他様々なパズルピースが必要になってきます。
それぞれのピースには明確な使い方ルールがあります。
将棋やチェスの駒と同じものと考えるとわかりやすいと思います。
それぞれの駒には決められた使い方があり、ゲームをするにはその駒の使い方を一つ一つ覚えていかなければなりません。
a, an, the といった冠詞はこの駒の一つである「名詞」の前にひっついてくるものです。
しかし、ひっつけられる名詞とひっつけられない名詞が存在します。
その2つが明確になれば、もうどのタイミングで冠詞をつけるのか迷うことはなくなるでしょう。
それではまずこの「名詞」という駒について具体的に説明していきます。
名詞には「数えられる名詞」と「数えられない名詞」という2種類が存在します。
「数えられる名詞」とは実際に手にとって一つ一つ数えられる「物」がほとんどです。
数えられる名詞の例・・・
- 鉛筆、コップ、お皿、お箸、電球、花瓶、箱、手紙、手帳、写真などの小物
- 家、ビル、階段などの建物
- 椅子、机、ベッド、TV、スピーカー、ノートパソコン、カメラなどの家具・家電
- 靴、Tシャツ、ズボン、ジャケット、メガネ、カバンなどの身に付けるもの
- 指、目、唇、手足など体のパーツ
- 会社、学校などの組織や施設
- 生徒、先生、隣人、同僚、友達、犬、猫、トラなどの人物・動物
- トマト、人参、きゅうりなど個体で一つ一つ数えられる食べ物
- 花(チューリップ、バラなど)、植木、木など一つ一つ個体で数えられる植物
これは一部の例ですがご覧のように「数えられる名詞」というのは「これが一つ、これが二つ」とはっきり個体として識別できるものです。
手にとって「これが一つ」と数えたり、「ここからここまでで一つ」とはっきりした寸法が分かっているものは「数えられる名詞」のカテゴリーになります。
これらの「数えられる名詞」が単数の場合、つまり「1つの鉛筆」「一人の同僚」などである場合はその名詞の単語の前には必ず”a”が付きます。
a table, a house, a company , a co-worker, a dog, a plant, a T-shirt, a cupのようにその数えられる個体が一つの場合、数字の「1」の代わりにaを手前につけるわけです。
英語にはこのようにその名詞の数が一体何個なのか示す義務があります。
つけてもつけなくてもいいということでありません!これは必須でつけなければならないものなのです。
自分がこれから話す文章に組み込まれている名詞が1つである場合、または数に具体性はなくただ単に「とある会社」「とある犬」「とあるテーブル」と表現したい場合は基本一つと考え、手前に必ずaをつけなければいけません。
それでは名詞の数が複数の場合はどうなのか?
その場合は、単数を示す”a”を使わず、名詞の語尾に複数だということを示す”s”をくっつけます。
cars, houses, companies, co-workersなどです。
これらの複数の名詞が実際何個なのか具体的に示せない時、または示したくない時や示す必要がない時はただ”s”を語尾につけるだけでOKです。
しかし「2台の車」「6つの会社」「たくさんの同僚」などと具体的な数や「たくさん」などと度合いを示したい時には、語尾に”s”をつけると同時に名詞の手前にもその数字や量を持ってきます。
”2 cars” “6 companies” “many co-workers”などとなります。
”an”はいつ使うのか?
名詞を使う際、その名詞を発音した時の語頭が「ア・イ・ウ・エ・オ」と母音の音で始まる単語の場合のみ、手前に引っ付ける冠詞は”a” ではなく、”an”(アン)を使います。
これは”a”(ア)と言った直後にさらに母音で始まる音の単語を発音しにくいため、発音しやすくする昔の人の工夫です。
「アアップル」と言うよりは「アンアップル」と言う方が発音しやすいですよね。
注意*この「単語」というのは名詞に限らず形容詞なども含みます。
注意2*発音した時の音であって、書いた時のアルファベットが母音でも発音がそうでない場合があるので、そのような単語は該当しない。(university、oneなど)
“a”ではなく”an”をつける母音で始まる単語の例・・・
hour(アワー→語頭はア)、interesting (インテレスティング→語頭はイ)
これがパート①のaとanをいつ付けるかの基本となります。
a/anの使い方おさらい
- 名詞の手前には必ずa/an/theといった冠詞を付ける
- a/anを付けるのは「数えられる名詞」で単数の場合のみ
- 「数えられる名詞」とは手にとって一つ一つ数えられる個体のことである
- 「ア・イ・ウ・エ・オ」の音で始まる名詞にはaではなくanを使う
- 複数形にしたい場合は名詞の語尾に”s”をつける
パート②では「数えられない名詞」とその場合冠詞はどうするのかを説明していきたいと思います。
パート②:aやanを『付けない・付けてはいけない』単語
日本人の多くが一番苦手といってもいい冠詞の使い方。
パート①ではa/anを付ける名詞、つまり『数えられる名詞』について説明しました。
パート②ではa/anが付かない名詞、つまり『数えられない名詞』について具体的に説明していきたいと思います。
パート①では『数えられる名詞』が単数(一つ)の場合、a/anを名詞の前につけ、『数えられる名詞』が複数(2つ以上)の場合は語尾にsをつけると説明しました。
『数えられる名詞』とは鉛筆、シャツ、コップなど手に一つ一つとって数えられる物や家、机など明確に数を数えられる個体を示します。
では『数えられない名詞』とは一体なんなのか?それは液体であったり、概念であったり、細かすぎて数えられない、または数えにくい物などをさします。具体的にどんなものが『数えられない名詞』なのか見ていきましょう。
数えられない名詞(カテゴリー別)→a/anなどの冠詞を付けてはいけない名詞
カテゴリー1:どこからどこまでを1とするのかわからないもの(液体や空気など)
カテゴリー2:数えられるものたちを大きな一つのカテゴリーにグループ化して識別する代表名詞
しかし「お金」という大きなグループの中に属する50 dollars, 25 cents, nickles, dimesなどのお札や小銭は数えることができるためaやsを付けます。)
mail (このグループに属する数えられる名詞→letters, packages, postcards, flyersなど)
furniture→chairs, tables, beds
clothing→sweaters, pants, dresses
homework→readings, exercises, compositions
jewelry→necklaces, bracelets, earrings
重要*カテゴリー2の大きなグループ名は数えない(数えられない名詞)が、その中に属する細かい名詞は数える。
カテゴリー3:細かすぎて数えにくいもの/または細かすぎて数えるのが面倒なもの
注意*beans= 豆は細かいですが数えます。
カテゴリー4:概念を表す名詞/触れない・見えないなどの抽象的なものの名詞
カテゴリー5:勉強の教科
以上が代表的な『数えられない名詞』となり、これらの名詞にはa/anなどの冠詞や複数形を表すsなどをつけてはいけないというルールになります。
またこれ以外に、名詞の前に”my” “his” など所有格の言葉をつける場合はa/anなどの冠詞を付けないというルールもあります。
「私の車」「彼の家」などと言いたい時は”my car” “his house”というだけでいいのです。
上記の数えられない名詞たちは記載した以外にもさらに膨大な量がありますので、一つ一つ暗記するとなると気が遠くなってしまうでしょう。
それぞれのカテゴリーの考え方を理解していればそれに属する名詞が自ずとわかってくることと思います。
パート③では冠詞の最後になります”the”がつく名詞・付けてはいけない名詞、そして”the”と”a/an”の違いについて説明していきます!冠詞マスターまであともう少しです。