語尾にedがつく単語=過去形というわけではない!
今日の文法
単語のお尻にedが付いているからといって、すぐに動詞の過去形や過去分詞形だと決めつけていませんか?
語尾にedがつくシチュエーションは実は3つあります。
❷形容詞のed
❸受け身系のed
これらを見分けるポイントはそのed単語の前にどのような単語が来ているかということです。
具体的な例文と共にみていきましょう。
まず❶の過去形・過去分詞形
- (過去形の場合)
-
I hated reading books when I was a child.
(私は子供の時本を読むのが大嫌いでした。)
She wanted to buy a new car last year.
(彼女は昨年車を買いたいと望んでいた。)
This documentary confused people rather than giving better understanding about American history.
(このドキュメンタリーは人々にアメリカの歴史に対し理解を与えるどころか混乱させてしまった。)
- (過去分詞系の場合)
-
I have learned some new features of this phone today.
(私は今日この携帯の新しい機能を学んだ。)
My father has played piano for 25 years.
(私の父は25年間ピアノを弾いてきた。)
We have shouted over an hour to get some rescue.
(私たちは救助を求めて1時間以上叫び続けた。)
まず過去形は、”I hated” “She wanted” “This documentary confused” のように主語の直後にedのつく単語が来ています。
そして過去分詞系も”I have learned” “My father has played” “We have shouted”のように主語+haveのすぐ後にedがつく単語が来ています。
このようなケースを見たらすぐに「これed単語は動詞なんだな」「動詞の過去形・過去分詞系だな」と理解するようにしましょう。
次に❷の形容詞の見分け方
- I was confused by his suspicious behavior.
-
(私の彼の怪しい行動に混乱した。)
- He is excited to travel to Australia this Summer.
-
(彼はこの夏オーストラリアに旅行するのを楽しみにしている。)
- Kenny and Hitomi will be married next month.
-
(ケニーとひとみは来月結婚する。)
ご覧の通り、形容詞のed単語の場合はその単語の前にBE動詞が来ていることにお気づきでしょうか。
”was confused” “is excited” “be married” と、どのed単語の前にも時制は違いますが必ずBE動詞がくっついています。
このケースを見た場合は「このed単語は過去形ではなく形容詞なんだな」と理解するようにしましょう。
また一つ目の例文は”confused”というed単語を使っていますが、これは過去形の例文にも”This documentary confused”と出て来ました。
あれ?一体どういうこと?と思ったに違いありません。
これはconfuseという単語が動詞にも形容詞にもなる単語だからです。
英語にはこのように動詞にも形容詞にもなる単語や、名詞にも動詞にもなる単語が数多く存在しています。
だからこそどれが動詞として使われていて、どれが形容詞として使われているのかを前についている単語の違いで見抜く必要があるのです。
動詞の過去形で使ったconfused は「人々を混乱させた」という過去の動作の意味で、形容詞のwas confusedは「私は混乱した」という過去の感情の状態を表しています。
つまり…
Documentary confused people… ドキュメンタリーが人々を混乱させた。(ドキュメンタリーが動作を起こしている)
I was confused by… 私は混乱した。OOによって….(私が混乱したという感情状態を形容していて、動作は起こっていない)
ということです。動詞と形容詞の違いは後日別記事で詳しく説明していきたいと思います。
最後に❸の受け身系のedを見ていきましょう。
- This chair will be removed from this place tomorrow.
-
(この椅子は明日ここから撤去される。)
- The criminal was arrested by police this morning.
-
(犯罪者は今朝警察によって逮捕された。)
- The new law was announced by the U.S. President.
-
(新しい法律がアメリカ大統領により発表された。)
受け身系も実は形容詞と同様にed単語の前にBE動詞が使われます。
動詞と形容詞、または動詞と受け身系の違いを見抜くのは簡単ですが(BE動詞が前についてるかついてないかの違い)形容詞と受け身系を見抜くのは初心者は少し苦労すると思います。(さらに形容詞的受動態というものも存在するのです…! これは別記事で詳しく説明します。)
見抜くポイントとしてはその単語が動詞としてしか使えない単語なのか、形容詞の可能性もあるのかを知っていることです。
先ほど記したように、動詞としても形容詞としても使える単語というのはいくつかありますが、数は暗記できる程度ですので、それらを使っていくうちに暗記していくことが一番の近道だと思います。
ほとんどの場合は動詞は動詞としてしか使えないというケースが多いので、動詞の語尾にedがついていて、なおかつ、そのed単語の前にBE動詞が来ている場合がまさに「受け身系」のed単語なのです。
例文のように”remove”. “arrest” “announce” という単語は動詞としてしか一般的には使えません。
なのでその動詞の前にBE動詞が来ているのであればこれは受け身系だとわかります。
このように単語が名詞なのか、動詞なのか、形容詞なのかなどと見抜くことは実は英語を深く理解するためにとても必要なスキルとなってきます。
これを踏まえた上で、今後は単語を辞書で引くときはぜひその単語が動詞なのか、名詞なのか、または動詞と形容詞両方の役割を果たすのかなど注目して見てください。
単語の意味を覚えるだけでなく、単語の動詞・名詞・形容詞・副詞といった文章内での役割を一緒に覚えていくことで、将来これらの文法を素早く見抜く手助けとなります。